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四国に行ってきた

Sep 26, 2024

いやぁ...ほんとに素晴らしかった。

四国初上陸だったんだけど、日本にこんな景色が見れるところがあったなんて知らなかった。おそるべし四国。

これは天空の鳥居で有名な高尾神社の本堂からの眺め。

休養旅行のつもりで挑んだけど、初手で訪れるべき場所ではなかった。20分くらいのお散歩で済むかな〜と思った自分がバカだった。

だってちょっと歩いたらこの坂道が出てくるんだもん。

我らが誇る筑波山を彷彿とさせる獣道。うどんを食べた後に訪れるべき場所ではないです。安直に絶景を求めるなとかつての僧侶たちに叱られてる気分だった。

やっと登りきったかなと思いきやさらにこれ

ちょっと視界が歪んだ。というかなんでここで階段が出てくるんだよ。ここで諦めずに麓まで階段を敷いてくれ。飽きたんか。

絶望している隙に、4人組くらいの大学生グループが「おおおい!まじかよ!!!」って言いながら上のTシャツ脱いで上裸で全力で駆け上がって行った。汗で煌めく背中が勇ましかった。おれもできることなら全て脱いで登りたいと思うくらい過酷な道のり。ただそれだけ体力を削って登った甲斐はあった。

すっげえよ...なんだこの景色...ユーザー体験設計完璧すぎるだろ。まじで何回折り返そうと心折れたかわからない。けどこの景色見たら獣道も非人道的階段もなんでも許せちゃうよ。大自然から飴と鞭を喰らってた。人間ってなんて非力なんだろう。

汗か涙かもわからない水分で顔をグッシャグシャにしながらシャッター切ってたから、この神社だけで120枚くらい写真あるのに3枚くらいしかまともなものがなかった。

高尾神社を起点に、他にもいろんな絶景を巡った。

塩塚高原

中津渓谷

四国カルスト

程よく人間の手が入ってないのが本当に良かった。普通に足を滑らせたら死ぬような崖とか平気でそのままにしてあって、常に隣接した命の危険と、大自然がもたらす静寂と緊張感が体をめぐる。レンタカーでの移動だったけど、アクセルを踏む足が常にすくんでいた。「ここでブレーキとアクセル踏み間違えたらまじで死ぬなぁ」的なことを思いながら運転していた。サイコなドライバーすぎる。

「これ以上は入ってはいけません」みたいな標識を観光地でよく見るけど、あれは観光客の安全を確保する一方で、自然から得られる直接的な命への危機感みたいなものを感じ取れる機会を減らしているようにも思った。リスクとハザードの塩梅なんだけど、最近の観光地は過剰に守られすぎてる。そう思えるくらい四国は自然との距離感が限りなく近い。

だからこそ、感じ取れる風の質感とか、光の差し込み方に対する感じ方や見え方も全然違う。作られた「その場所っぽさ」を摂取するのではなく、ここでしか見れない風光を観る、これこそが「観光」だと思った。