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野菜をベースにしたカレーの代表格として、からし菜やほうれん草を使ったサグカレーがある。
まぁこれがうまい。カレー屋に行くと大体頼んでしまうし、メニューに映る緑鮮やかな写真に目を惹かれて、いざ着丼すると変色した緑茶色い見た目に、ほんの少しのガッカリ感と、食べるとやっぱりうまいやんという絶妙な感情になるのがいつものパターンだ。
サグカレーのように野菜をペースト状にしてルーとしたカレーって他にあるのか調べたところ、「にんじん」を使ったものがあった。美味しそうだったので試しに作ってみたのだが、思ったよりにんじんの甘さの主張が強く、「これじゃない」感がすごかった。おそらくにんじんの繊維質がペースト状にすることでより際立ってしまい、どろっとした口当たりがマッチしていないのだと思った。
そこで、にんじんの繊維質をあえて残して、食感をはっきりと楽しむカレーにできないかと考えて作ったレシピがこれだ。個人的に今まで作ったカレーの中でトップクラスに入る美味しさだったのでぜひこれを見た方は作ってみてほしい。にんじんのシャキシャキとした歯応えと、ほのかに香る甘みが、スパイスとマッチして、スプーンが止まらない感じになる。
人生に困ったらこれを看板メニューにカレー屋を開きたい。いやまじで。
材料(2人前)
にんじん(1本)、玉ねぎ(1玉)、ケチャップ(大さじ1)、鶏もも肉(1枚)、無糖ヨーグルト(大さじ2)、にんにく(1かけら)、生姜(お好み)、カレーパウダー(クミン、ターメリック、コリアンダーパウダー、ガラムマサラ)、味噌(小さじ1)
作り方
①にんじんをシュレッダー等を使って荒目に削っておく。水気を軽く絞り、少し表面が濡れている状態で置いておく。
②鶏もも肉を食べやすい大きさに切り、ヨーグルト、にんにくと生姜のすりおろし、ガラムマサラを混ぜたものに浸けておく。
③フライパンに油をひいて、クミンを弱火でじっくり炒る。
④クミンがパチパチと音をしだしたら、玉ねぎのみじん切りを入れて、しんなりするまで炒める。ひとつまみの塩をかけて水分を出す。
⑤玉ねぎを端に寄せて、ケチャップを炒める。酸味を飛ばしたら、ケチャップの上にスパイスを入れて混ぜる。
⑥浸けておいた鶏もも肉を、そのまま入れて、全体を混ぜて馴染ませる。
⑦にんじんを入れて、水分を出すように炒める。水っ気が足りない場合は、少量の水を足して弱火で煮込む。
⑧最後に味噌を溶かし入れ、塩味を確かめながら塩・胡椒で調節して完成。
にんじんの甘みが主張しすぎるとライスとの相性が悪くなるため、味噌を少量いれることで甘さをいかしつつも味を引き締める。クミンはいつもより少し多めに入れると◎。ぜひターメリックライスと一緒にどうぞ。