毎年のことだが、五月病に突入する前になると、謎の掃除モチベーションが急上昇する。すっきりとした部屋で五月病を迎えるのは、良いのか悪いのか判断に困るところだが、今年も例に漏れず、GWは掃除に明け暮れていた。
しかも今年は、これまで以上に気合が入ってしまい、自分が存在しうる場所すべてを掃除した。机まわり、作業場、キッチン、研究室、さらにはサブスクの整理まで…。
結局のところ、部屋が散らかる原因は「妥協」だとわかっていたので、今回は一切の妥協を許さず、徹底的に掃除した。
中でも、これまでずっと見て見ぬふりをしてきたのが「ケーブル」だった。
最近の機材って、定食の漬け物みたいなノリで、もれなくケーブルがついてくる。その場では「今は使わないけど、いつか必要になるかも」と思って取っておくのだが、結局使わない。そしていつの間にか、大量のケーブルに囲まれ、それらをひとつの箱にぐちゃぐちゃに押し込む。いざ使おうとすると探せない——という負のループだった。
そこで、ようやく導入したのが有孔ボードだ。
2×4材を2本、壁際に突っ張って、ホームセンターで手に入る有孔ボードを3枚取り付けた。
正直、なんで今まで導入しなかったんだろうと思うくらい良い。ケーブルや工具って、工具箱の中に平たく重ねて収納してはいけないのだと痛感した。垂直な壁に並べてこそ、その価値を発揮するのだ。
自分の作業机は、PC作業・電子工作・楽器演奏をすべて共有している。そのため、どれかひとつが机を占領していると、他の作業ができなくなるという極端な状態だった。でも、有孔ボードを導入したおかげで、電子工作や楽器の道具をサッと片付けられるようになり、気兼ねなく作業を切り替えられるようになった。
あと、やっぱり壁に引っかかってる感じっていいよね…。一覧性が段違いに高い。
箱収納、つまりZ軸方向に積み重ねていく方法は、見た目にはまとまっているようでも、整理にはなっていない。積み重ねれば重ねるほど、底にあるものはどんどん手が届きにくくなる。
一方で、壁収納、つまりY軸方向に並べていく方法なら、一覧性を保ちつつ、省スペースで収納ができる。
そんなこんなで有孔ボードに惚れ惚れしていたのも束の間、今の家あと半年で引っ越すんだった…