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三つ葉と大葉のグリーンカレー

May 09, 2025

カレー作りにハマる日々。本当にひどい時は5日連続でカレー作ってる時もあるので、もはや呪いに近い何かだと思っている。日夜インドカレーをベースに、様々なアレンジを試していたが、ここにきてタイカレーの沼に足を踏み入れてしまった。

高校生くらいまではタイ料理はあまり好きじゃなかったんだけど、味覚の変化もあってかむしろ好きな料理ジャンルの一つになっている。ともあれば、やはりこの料理は避けては通れんだろう。

グリーンカレーである。

青唐辛子とパクチーをベースとしたペーストに、ココナッツミルク、スイートバジルなどの独特な風味が謎にうまく調和して、さっぱり辛くて美味しい。日本人の舌に親しいインドカレーとは対照的に独自の味覚の文化圏を形成している。正直、なぜこれがうまいのかわからんのに食ってる節もある。

ただ一点、個人的にどうしても好きになりきれない点がある。パクチーだ。

おそらく今自分が克服しなければいけない食材は、納豆に次いでパクチーと挙げられるほど、苦手。グリーンカレーになると多少はその存在感が消えてくれるので全然食べられるけど、やっぱり舌に残るほのかなパクチーの香りがどうしても受け付けない時がある。

いわゆるトムヤムクンとかで仕上げに乗せるオシャレ葉っぱみたいな存在ではなく、ペーストの半分以上をパクチーが占めているので、量を減らせばいいとかそういう話ではないのだ。どうしたものか。

この時期スーパーを歩いているとお役御免で萎れてかわいそうな状態になっている野菜がある。それが三つ葉だ。見た目もほぼパクチーなので、これで代用できるんじゃないかと閃いた(しかも安い)。割と日本のタコス屋さんに行くと、パクチーが苦手な人のために三つ葉が用意されているところもあるので、お墨付きだろう。

よしこれで行ってみようと思ったが、ふと立ち止まる。

三つ葉とスイートバジルが仲良くなれる未来が見えない...

グリーンカレーにおける影の主役、スイートバジルは正直外せない。しかし、パクチーの代わりに三つ葉を出場させた今、彼らの衝突は目に見えている。三つ葉に合うハーブ、ジャパニーズなハーブはないか............ジャパン、日本、ハーブ、葉っぱ、

大葉じゃん。

ヒーローは遅れてやってくるんだなぁ。勝手に最後のピースがハマった気分だった。これなら和風アレンジとしても成立するし、なんか新しくなりそうである。


ということで以下レシピ

  1. 青唐辛子と三つ葉、大葉、玉ねぎ、にんにく、生姜、コリアンダーパウダー、クミン、抹茶、少量の水を入れてミキサーでペースト状にする(この時点で勝利を確信した。良い香り!)。
  2. フライパンに薄く油を敷いて、鶏もも肉を皮面から焼く。焼き目がついたら一旦取り出して休ませておく
  3. 残った油を使って薄切りにした玉ねぎをしんなりするまで炒める。
  4. 舞茸、ピーマン、ナスを食べやすい大きさに切り、油を通すようにさっと絡める。休ませておいた鶏肉も合流させる。
  5. ココナッツミルクを入れて、ひと煮立ちしたら、ペーストを入れる(あんまり煮込みすぎないように)
  6. 仕上げに塩胡椒と、ナンプラーを入れて味を整えて完成

今回ばかりは流石に天才でした。めちゃくちゃうまい。パクチー苦手な民としては完璧すぎるグリーンカレーができた。勝手に日本代表するのも申し訳ないけど、日本人の舌に合ったタイカレーになってる気がする(もはやタイなのかというツッコミは置いといて)。個人的には最後に酢橘を軽く絞るとより清涼感が出るのでぜひ試して欲しい。

三つ葉に置き換えるとパクチーが持つパンチある風味がなくなっちゃうかなと思ったけど、大葉がそこをしっかり支えている感覚がある。上品なクセとでも言えるか。たまたま残っていた抹茶パウダーを入れたのも功を成した。もはやグリーン(ティー)カレーかもしれん。

ただ青唐辛子の配分をミスって、確実に腹を壊すほど辛い。なのにうまいから、腹を壊しながら食べる、呪いみたいなカレーが出来上がった。